照明の色温度は混ぜても大丈夫?部屋の照明とデスクライトの組み合わせ方
夜は電球色のほうが落ち着く。でも、在宅ワークや勉強をするときは、手元が少し見づらい。そんな経験はありませんか。
部屋の照明を暖色にしたまま、デスクライトだけ昼白色などの白い光にすると、「ちぐはぐに見えないだろうか」「光が強すぎないだろうか」と気になる方もいると思います。
結論からいうと、部屋の照明とデスクライトは、必ずしも同じ色温度にそろえる必要はありません。
部屋全体を照らす光と、作業する手元を照らす光では役割が違うため、それぞれの用途に合う色温度を選べます。
ただし、心地よさは色温度だけでは決まりません。明るさや光の向き、使う時間帯も一緒に考えることが大切です。
今回は、同じ部屋・同じ机で、天井照明とデスクライトの色温度を4通りに変えて見比べました。
実際の見え方や感じたことを元に、夜の在宅ワークや勉強で取り入れやすい組み合わせを考えていきます。
照明の色温度は混ぜても大丈夫

色温度をそろえるか分けるかは、部屋での過ごし方と照明の当たり方によって考えます。
部屋全体の光と手元の光は、役割が違う
天井照明は部屋全体を照らし、空間の雰囲気を整えます。一方、デスクライトは、文字や資料を見る机上を補うための照明です。
たとえば、部屋全体は落ち着きやすい電球色にし、作業する手元だけを昼白色寄りにする使い方もできます。作業を終えたら、デスクライトを消すか、暖色寄りに切り替えます。
すべての照明を同じ色温度にそろえることよりも、どこを、何のために照らすのかを先に考えてみてください。
電球色・昼白色・昼光色の特徴や、PC作業に向くデスクライトの選び方は、以下の記事で詳しく紹介しています。
色温度をそろえた方がよい場合、分けてもよい場合

空間の雰囲気を大切にしたいなら近い色温度に。部屋と手元の用途が違うなら、色温度を分ける方法があります。
落ち着いた雰囲気にしたいなら、近い色温度にそろえる
ゆっくり過ごす部屋や、複数の照明が同じ壁・テーブルを照らす場合は、近い色温度のほうが空間にまとまりが出やすくなります。
暖色の天井照明の近くで、青白い照明が同じ場所を照らすと、光の境目が目立つことがあります。
テレビや動画を見ながら過ごす時間など、作業性より落ち着きを優先したいときは、部屋と手元を暖色寄りにそろえるのもよいでしょう。
部屋と手元の用途が違うなら、色温度を分けてもよい
夕食後も在宅ワークや勉強を続けるときは、部屋全体を電球色にしながら、机上だけを昼白色寄りにする方法があります。
部屋の暖かな雰囲気を残しつつ、文字や資料を見る範囲に白めの光を足す使い方です。
ただし、白い光にすれば必ず作業しやすくなるわけではありません。
光が強く感じられるときは、色温度を変える前に、明るさやライトの角度を見直してみましょう。
色温度の差が大きいと、違和感が出ることもある
色温度の差が大きいからといって、必ず不自然になるわけではありません。
ただ、次のような状態では光色の違いが気になりやすくなります。
・同じ机上に異なる色の光が重なっている
・手元だけが極端に明るい
・青白い光源が直接目に入る
・白い紙やモニターに強い光が反射している
気になるときは、ケルビン数だけで判断せず、明るさや光の向き、天井照明との光量差も確認してください。
天井照明とデスクライト、4つの色温度の組み合わせを比較

光の色による見え方の違いの比較として、天井照明とデスクライトの色温度を変え、4つの条件で撮影してみました。
天井照明とデスクライトの明るさは、それぞれ4条件で同じ設定にしています。
また、天井照明の色温度は、スマートフォンのケルビン測定機能で確認した参考値です。
写真も、カメラの自動露出やホワイトバランスの影響を受けています。
ここでは、同じ環境で光色の組み合わせによる見え方や印象を比べた自社比較としてご覧ください。
約3,000K+約3,400K|やわらかく、まとまりのある光

部屋から机上まで暖色でまとまり、4条件の中では最もやわらかな印象でした。
白い紙やキーボードは少し黄みを帯びて見えます。撮影したときは、仕事や勉強に集中する場面よりも、本を読んだり動画を見たりしながら、ゆっくり過ごす時間に合いそうだと感じました。
もちろん、暖色が仕事や勉強に向かないという意味ではありません。白めの光を強く感じる方や、やわらかな明かりを好む方には、落ち着く組み合わせです。
約3,000K+約4,500K|部屋は暖色のまま、手元は白く

部屋には暖かな雰囲気を残しながら、紙やキーボードの周辺は白く見えました。
「夜は部屋を電球色にしたい。でも、仕事や勉強では手元をもう少し見やすくしたい」という場面で、試しやすい組み合わせです。
今回の撮影では、次の約5,000Kでそろえた条件よりも、手元は少し控えめな明るさに感じられました。
約5,000K+約4,500K|明るく、色も見やすい印象

4条件の中では、撮影者に最も明るく感じられ、机上の色もきれいに見えました。
一方で、長時間この光で作業すると、少し強く感じそうだという印象もありました。
興味深かったのは、デスクライトが同じ約4,500Kでも、天井照明を約3,000Kから約5,000Kに変えると、今回の環境では手元の明るさの感じ方まで変わったことです。
ただし、色温度の違いによって照度そのものが高くなったとは言えません。天井照明から机に届く光や、目に入る光の量なども関係していると考えられます。
約3,000K+約6,000K|くっきり見える一方、光色の差も大きい

暖色の部屋に対して、机上だけが青白く、くっきりと見えました。色も鮮やかに感じられましたが、4条件の中では光色の差が最も目立ちます。
撮影者は光を強く感じ、この状態で長く作業するのは落ち着かなそうだと感じました。
これは撮影者個人の印象です。6,000K前後の光が、すべての方にとって作業に向かないという意味ではありません。
比べて分かったのは、「そろえること」が正解とは限らないこと
暖色でそろえると、空間はまとまって感じました。一方で、部屋を暖色、手元を白めにした組み合わせでも、作業する場所を自然に分けられます。
白めの光でそろえた条件は明るく見えましたが、長時間だと刺激が強そうという印象もありました。
色温度は、そろえればよい、白くすればよいというものではありません。用途や時間帯に加え、実際に見たときの心地よさで調整することが大切です。
夜の在宅ワーク・勉強では、どう組み合わせる?

夕食後も仕事や勉強を続けるなら、部屋を暖色、手元を昼白色寄りにする方法もあります。
ただし、作業をする時間と、眠る準備に入る時間は分けて考えましょう。
作業中は、部屋を暖色・手元を昼白色寄りにする方法もある
「夜は電球色でなければ」と考えて、手元が見づらくても暖色だけで作業を続ける必要はありません。
就寝までまだ時間があり、PC作業や勉強を続けるときは、部屋全体は暖色にしながら、机上だけ白めの光で補う方法があります。
ただし、白い光を強くすれば作業しやすくなるとは限りません。明るすぎると感じない範囲で調整してください。
光が強く感じられたら、色温度より先に明るさと位置を見直す
デスクライトの光が気になるときは、次の順番で試して整えてみてください。
- 明るさを一段下げる
- 光源が直接目に入らない角度にする
- 白い紙やモニターへの反射を確認する
- それでも気になる場合は、暖色寄りの設定に変える
色温度だけでなく、天井照明と机上の明るさの差を小さくすることも意識しましょう。
就寝が近づいたら、暖色寄り・暗めへ切り替える
夜の光環境は、色温度だけでなく、明るさ、光が目に入る量、使用時間、就寝までの時間にも左右されます。
国際照明委員会(CIE)は、健康な若年成人に向けた一般的な考え方として、日中は十分な光を取り入れ、就寝前の約3時間は光への曝露を大きく減らし、睡眠中はほぼ暗くする方向を示しています。
個人の睡眠を診断する基準ではありませんが、就寝が近づいたら明るい光を控える目安になります。
作業を終えたら、次のように切り替えてみましょう。
・デスクライトの明るさを下げる
・暖色寄りに変更する
・デスクライトを消し、部屋の暖色照明だけにする
・光源が直接目に入らないようにする
必要な作業を終えたら、眠るための光環境へ切り替えることが大切です。
色温度を混ぜるときに確認したい4つのポイント

色温度を混ぜるときは、ケルビン数だけでなく、照らす場所・明るさ・光の向きも一緒に確認します。
| 確認すること | 調整の考え方 |
|---|---|
| 照らす場所 | 部屋全体と作業する机上の役割を分ける |
| 明るさ | 手元だけを極端に明るくしない |
| 光の向き | 光源や反射光が直接目に入らないようにする |
| 色温度差 | 違和感があれば中間の色温度へ近づける |
約3,000Kの部屋に約6,000Kのデスクライトを合わせて差が強く感じられる場合は、約4,500Kなど中間の設定を試してみてください。
色温度の調整方法は、デスクライトのタイプで変わる
調光・調色できるライトは、時間帯や用途に合わせて使い分けやすいのが魅力です。
一方、調整機能のないライトにも、決まった光を迷わず使える良さがあります。
一台を幅広く使いたいのか、決まった作業用の光を迷わず使いたいのかで、向いているタイプは変わります。
時間帯や用途に合わせたいなら、調光・調色タイプ
今回の比較には、LED素子の種類や配置、灯数、調色バランスまで細かく検討して開発した、当社オリジナルの「自然光デスクライト ワイド」を使用しました。
5段階の調光と、2,700~6,000Kの5段階調色に対応しています。
軽く触れるだけで設定を切り替えられるため、部屋の照明に近い光色にすることも、手元だけ白めの光にすることもできます。
セードは幅80cmあり、広い机上を照らしやすい設計です。アームの自由度も高いため、光が強く感じられるときは、色温度だけでなく、光の高さや角度も調整できます。
次のような方に向いています。
・在宅ワークや勉強など、複数の用途で使いたい
・部屋や時間帯に合わせて光色を変えたい
・広い机や複数の資料を照らしたい
・光の位置や角度を細かく調整したい
クランプを取り付けられない机には、同じ調光・調色機能を備えたベースタイプがあります。
自然光デスクライト ワイド ベースタイプ D0132の商品ページを見る
作業用の光を迷わず使いたいなら、固定タイプ
調光・調色を頻繁に変えず、机に向かうときの光を決めて使いたい方には、固定タイプも選択肢になります。
「ジェントライト」は、色温度5,500K、Ra95の蛍光灯型デスクライトです。
調光・調色を切り替えるタイプではありませんが、スイッチを入れるだけで、集中したい勉強や仕事に適した光を使えます。
ベースとクランプの両方が付属しているため、設置環境に合わせて選べます。
次のような方に向いています。
・勉強や仕事など、使う目的がある程度決まっている
・毎回明るさや色温度に迷わず使いたい
・調整機能の多さより、フルスペクトルランプの光を重視したい
・LEDタイプとは異なる蛍光灯の光を選びたい
ジェントライトは5,500Kで固定されているため、就寝前に暖色へ切り替えることはできません。
その場合は、作業が終わったらジェントライトを消し、部屋の暖色照明に切り替える使い方ができます。
デスクライト選びで迷ったら「デスクライト用途別診断」を試してみてください。
まとめ|色温度は「統一」より、用途と時間帯で考える

部屋の照明とデスクライトは、必ずしも同じ色温度にそろえる必要はありません。
部屋全体と作業する手元で照明の役割を分ければ、電球色の部屋に昼白色寄りのデスクライトを組み合わせる方法もあります。
ただし、心地よさを左右するのは色温度だけではありません。光が強く感じられたら、明るさや角度、目への入り方も見直しましょう。
また、夕食後に作業を続ける時間と、眠る準備に入る時間は分けて考えます。就寝が近づいたら、手元の光を暖色寄り・暗めにするか、デスクライトを消して部屋の照明へ切り替えてください。
調光・調色タイプは、用途や時間帯に合わせて一台を使い分けたい方に便利です。一方、固定タイプには、作業するときの光を迷わず使えるシンプルさがあります。
ご自宅の部屋照明、作業内容、使う時間帯を確かめながら、自分に合う組み合わせを探してみてください。
参考資料
・パナソニック「光色ミックス」
・CIE Position Statement on Integrative Lighting


