目が乾くのは湿度だけじゃない?“浅いまばたき”で起こるドライアイ
「目が乾いてつらい」「目薬をさしても、またすぐ乾く」
そんなお悩みはありませんか。
ドライアイというと、空気の乾燥や湿度不足を思い浮かべる方が多いと思います。
もちろんそれも一因です。けれど、目の乾きはそれだけで起こるとは限りません。
たとえば、パソコンやスマホを見ている時間が長い日ほどつらい。夕方になるとしょぼしょぼする。
そんなときは、乾燥以外のところにも目を向けてみたいところです。
この記事では、目が乾きやすくなる背景をたどりながら、毎日の中で見直しやすい習慣やケアの考え方をご紹介します。
この記事の目次
目の乾きは、空気の乾燥だけが原因ではない

乾燥していない場所でも、目がつらいことがある
目の乾きというと、まず空気の乾燥を思い浮かべる方が多いかもしれません。
たしかに、オフィスや自宅など、乾燥しやすい室内環境には注意したいところです。
パソコンの使用中は、まばたきが減りがちです。
とくに、エアコンの風が顔に当たる位置では、目の乾きやしょぼつきが強くなりやすくなります。
ただ、目の乾きは湿度だけで決まるわけではありません。
空気がそこまで乾いていなくても、夕方になるとつらい。
スマホ対策として画面時間を減らしたつもりでも、やはり乾く。
そんなときに見落としやすいのが、まばたきの質です。
ドライアイとまばたきには深い関係がある
まばたきは、単にまぶたを開け閉めするだけの動作ではありません。
目の表面に涙を均一に広げ、角膜を乾燥や刺激から守る、いわばワイパーのような役割を担っています。
近年のドライアイやデジタル眼精疲労に関する研究でも、パソコンやスマホなどの画面作業では、まばたき回数が減るだけでなく、不完全まばたきが増えやすいことが報告されています。
その結果、涙液が目の表面に十分に広がりにくくなり、乾きやすさにつながると考えられています。
つまり、ドライアイ対策では「涙を足す」だけでなく、自分のまばたきがどうなっているかを見ることも大切です。
あなたのまばたき、不完全になっていませんか?

不完全まばたきとは、最後までしっかり閉じきれていない状態
不完全まばたきとは、上下のまぶたが最後までしっかり合わず、中途半端に終わっているまばたきのことです。
本人はまばたきをしているつもりでも、実際には閉じきっていない。
こうした状態は、日常の無意識のまばたきの中でも起こります。
不完全まばたきが続くと、下側を中心に目の表面が空気にさらされやすくなり、涙液の安定性が下がります。
不完全まばたきは、ドライアイ症状や涙液不安定、マイボーム腺機能の悪化と関連することが報告されています。
画面を見続ける時間が長いと、まばたきは浅くなりやすい
パソコンやスマホの画面に集中しているときは、視界を途切れさせたくないという無意識の働きが起こります。
そのため、瞬きしない時間が長くなったり、瞬きしても浅く終わったりしやすくなります。
安静時のまばたきは1分間に十数回〜20回前後とされますが、画面作業ではその回数が大きく下がることがあります。
さらに、デジタル機器使用時には、不完全まばたきが増えやすいことも研究で報告されています。
こんなサインがあれば、不完全まばたきかもしれません
次のような状態が続くなら、浅いまばたきが関係しているかもしれません。
・夕方になると目がしょぼしょぼする
・目の下側が乾く感じがある
・目薬をさしてもまたすぐ乾く
・瞬きが多い気がするのに、スッキリしない
・コンタクトレンズで瞬きのたびに違和感がある
・画面作業のあと、乾きや疲れが強い
・ときどき瞬きすると痛いように感じる
こうしたサインがあるときは、まばたきの回数だけでなく、閉じ方も見直してみたいところです。
“浅いまばたき”で目が乾きやすくなる理由

涙は、まばたきのたびに目の表面へ広がる
涙は、水分だけでできているわけではありません。
目の表面になじみやすくするムチン、うるおいを保つ水分、そして蒸発を防ぐ油分がバランスよく働いて、角膜の表面を守っています。
まばたきは、この涙を目の表面へ均一に広げる役割を持っています。
まばたきの回数が減ったり、浅いまばたきが増えると、このワイパー機能が十分に働かず、乾きやすい場所ができやすくなります。
しっかり閉じないと、油分が広がりにくくなる
涙の蒸発を防ぐ油分は、まつ毛の生え際にあるマイボーム腺から分泌されます。
この油分は、上下のまぶたがしっかり合わさり、眼輪筋がきちんと働くことで押し出されやすくなります。
ところが、浅いまばたきではまぶたの圧が足りず、油分が十分に出にくくなります。
すると涙の表面を守る油層が弱くなり、水分が蒸発しやすくなります。
蒸発型ドライアイでは、不完全まばたきとマイボーム腺機能不全の関係が重視されています。
回数だけでなく“質”も大切
ドライアイ対策というと、つい「もっと瞬きを増やそう」と考えがちです。
もちろん回数は大切です。ただ、目をパチパチするだけでは十分ではありません。
まばたき運動を取り入れるときも、意識したいのは「どれだけ多いか」より、「最後まできちんと閉じているか」です。
浅いまばたきでは、マイボーム腺からの油分が十分に分泌されず、涙の膜を安定させることができないからです。
深いまばたきを習慣化することで、初めて涙の油分と水分のバランスが整い、潤いのある目を保つことが可能になります。
まず見直したい|まばたきの質を整える習慣

回数を増やすより、しっかり閉じることを意識する
まず意識したいのは、回数を増やすことより、最後までやさしく閉じることです。
強くぎゅっと力を入れる必要はありません。
上まぶたと下まぶたがきちんと合う感覚を取り戻すことが大切です。
おすすめなのが、簡単なまばたき運動です。
軽く2回まばたきをしたあと、2秒ほどゆっくり閉じて、自然に開く。これを数回繰り返します。
このとき、眼輪筋を使ってしっかり閉じる感覚を意識すると、日常のまばたきにも変化が出やすくなります。
研究でも、浅いまばたきと目の乾きの関係が報告されています
2021年に発表されたニュージーランド国立眼科センターとオークランド大学の研究では、ドライアイ症状のある54人が、20分ごとに10秒サイクルのまばたき運動を4週間続けたところ、不完全まばたきの割合が54%から34%に下がり、症状の改善に加えて、涙液の安定性にも良い変化がみられました。
また、2013年には、北里大学大学院で視覚科学を研究する広田雅和氏らが学術誌 Optometry and Vision Science に発表した研究で、不完全まばたきによって涙液の安定性が低下しやすくなることも報告されています。
※出典:PubMed(ニュージーランド国立眼科センター研究)https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32409236/
:PubMed(北里大学大学院 広田雅和氏ら)https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23770659/
作業の区切りに“深いまばたき”を入れる
パソコンやスマートフォンを操作している間は、どんなに気をつけていてもまばたきが浅くなりがちです。
作業の合間に意識的に目を休ませるハーフタイムを取り入れてみましょう。
これは、5分~20分間近くを見たら、5秒~20秒、ピントの合うぎりぎり遠くを見るという休息法です。
遠くを見ることで目のピント調節筋肉がリラックスすると同時に、この5~20秒の間に意図的に深いまばたきを数回組み込むとさらに効果的です。
集中モードで緊張していた目の状態をこまめにリセットすることで、深刻な乾燥を防ぎましょう。
画面の高さやエアコンの風も一緒に見直す
まばたきの質を整えると同時に、目の水分を奪う作業環境の見直しも大切です。
パソコンのモニターやスマートフォンの画面が目線より上にあると、自然と見開く面積が大きくなり、涙が蒸発しやすい状態になります。
画面の位置を少し下げて、見下ろすような姿勢で作業できるようにモニターの調整をおすすめします。
また、エアコンや扇風機の風が直接顔に当たる環境は、目の乾燥を加速させる大敵です。
風向きを調整したり、卓上加湿器を置いたりして目の周囲の湿度を保つ工夫を併せて行うと、まばたき改善の効果をより実感しやすくなるはずです。
※乾燥する室内の環境見直しについてはこちらの記事も参考になります
目の乾きが気になるときは、ツボ押しを取り入れるのも一つ

目頭・眉頭・こめかみをやさしくほぐす
目の乾きやしょぼつきが気になるときは、目頭、眉頭、こめかみをやさしくほぐすのも一つの方法です。
目のまわりがこわばっていると、まばたきの感覚も浅くなりがちです。
攅竹(さんちく)や太陽(たいよう)などを、痛気持ちいい程度に軽く押して、力を入れすぎないようにしましょう。
ツボ押しは、まばたきと組み合わせるのがおすすめ
ツボ押しを行う際は、ただ押すだけでなく、意識的なまばたき運動や目を温めるケアと組み合わせるとさらに効果が高まります。
例えば、ホットアイマスクや蒸しタオルで目の周りをじんわりと温めると、マイボーム腺の中で固まっていた油分が溶け出しやすい状態を作れます。
その後、目の周りのツボを優しく指圧して血流を促し、最後にギューッと目を閉じる深いまばたきを行うと、溶けた油分がスムーズに目の表面へ排出されるのを促せます。
このように複数のアプローチを掛け合わせることで、ドライアイ対策の相乗効果が期待できる手法です。
一日のこわばりをゆるめる時間をつくる
一日中デジタルデバイスと向き合った目は、筋肉がこわばり、血流が悪くなっています。
この緊張状態をそのままにして眠りにつくと、目の疲労や乾燥が翌日へ持ち越される原因となります。
夜、寝る前の時間は、デジタル画面から離れて目を休める時間を作りましょう。
部屋の照明を少し暗くしてリラックスし、深呼吸をしながら目を閉じて休ませたり、こめかみ周辺をマッサージしたりするだけでも、交感神経の緊張が解けて副交感神経が優位な状態へと切り替わります。
心身をリラックスさせることが、正常な涙の分泌機能を取り戻す基盤となるのです。
目の使い方まで見直したい人へ

目薬や加湿だけでは足りないときもある
ドライアイ対策として市販の目薬を頻繁にさしたり、加湿器をフル稼働させたりしても、すぐにまた目が乾いてしまうという方は少なくありません。
こうした外からの保湿は一時的な対処にはなりますが、目を酷使する生活習慣が変わらなければ、根本的な解決は難しいのが実情です。
まばたきの回数や質が低下している背景には、至近距離の画面を凝視し続けることで目のピント調節筋である毛様体筋が極度に疲労しているという問題が隠れています。
表面の乾きを潤すだけでなく、目の内側の筋肉の疲れにも目を向ける必要があります。
一日の目のこわばりをゆるめ、ピントのフレッシュ感を取り戻す発想
長時間近くを見続けることで固まってしまった毛様体筋の緊張を解くには、遠くを見ることでピント調節機能をストレッチしてあげることが有効です。
しかし、室内で過ごす時間が長く、遠くの景色をゆっくり眺める余裕がないという現代人も少なくないはずです。
そこで活用したいのが、意図的に遠近のピントを切り替えるような目のストレッチやトレーニングです。
凝り固まった目の筋肉を動かして柔軟性を取り戻すことで、結果として健康的なまばたきや涙の分泌機能の回復にも良い影響を与えると期待されます。
“目がつらいのが当たり前”になる前に、毎日のケアを
スマホ、パソコン、テレビ。
今の毎日は、思っている以上に目を使い続けています。
そのため、目の重さやピントの合わせにくさを感じても、休ませ方がわからないまま過ごしている方も少なくありません。
ホームワック・ピントフレッシュは、そんな毎日の中で取り入れやすい視力ケア機器です。
自宅で動画やテレビを見ながら使えるので、無理なく続けやすいのが特長。
「ケアのための時間」を別に作らなくても、普段の生活の中で自然に習慣化しやすいのが魅力です。
目を酷使する毎日だからこそ、がんばりすぎないケアを。
忙しい方にも続けやすい、日常になじむセルフケアのひとつです。
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まとめ|ドライアイ対策は“湿度”だけで考えない

浅いまばたきに気づくことが第一歩
ドライアイは、空気の乾燥だけで起こるわけではありません。
パソコンやスマホの時間が長い方ほど、瞬きの回数が減り、しかも浅くなっていることがあります。
「自分のまばたき、最後まで閉じているかな」
そう意識することが、見直しの第一歩です。
まばたき・環境・毎日のケアを無理なく続ける
しっかり閉じるまばたき、エアコンの風や画面位置の見直し、ツボ押しや温めるケア。
どれか一つだけでなく、自分に合う方法を無理なく続けることが大切です。
「なんとなく乾く」「夕方になるとしんどい」をそのままにせず、まずは変えやすいところから見直してみてください。
その積み重ねが、目の快適さを少しずつ変えていきます。

